トランプ氏、支持者の「国に送還せよ」コールに苦言?
【ワシントン=中村亮】トランプ米大統領は18日、自身の支持者が集会で祖先が外国出身の女性議員について「(祖国に)送還を」との掛け声を繰り返したことに関して「楽しくなかった」と語った。「国に帰ったらどうか」と女性議員に促していたトランプ氏に支持者が呼応した形だが、トランプ氏は「人種差別的」とのイメージが広がることを懸念して支持者と距離をとったようだ。ホワイトハウスで記者団に語った。
トランプ氏が17日にノースカロライナ州で開いた集会でソマリア出身のイルハン・オマル下院議員に触れると支持者が「送還を」と一斉に叫んだ。トランプ氏は支持者に制止を促さず、満足そうな表情を浮かべながら壇上で掛け声が終わるのを待っていた。
トランプ氏は7月中旬、オマル氏のほか、プエルトリコ出身の母親を持つアレクサンドリア・オカシオコルテス、アフリカ系のアヤナ・プレスリー下院議員に対して「米国を憎んでいる」と指摘し帰国を促した。野党・民主党は猛反発し、下院は16日にトランプ氏の発言を非難する決議を可決していた。