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トヨタ、東京五輪で専用EV 移動革命をアピール

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トヨタ自動車は18日、2020年東京五輪・パラリンピックで提供する専用の電気自動車(EV)を公開した。競技会場の敷地内で観客や選手などの輸送に活用する。五輪の最高位のスポンサーであるトヨタは、東京五輪で燃料電池車(FCV)や自動運転車など3000台以上の車両を提供する計画だ。最新の技術を集め、世界に「移動革命」をアピールする。

発表したのは「アクセシブル・ピープル・ムーバー(APM)」というEV。新国立競技場(東京・新宿)などの競技会場の敷地内で、観客や選手などの近距離輸送で活用される。最高速度は時速19キロメートルで、1回の充電での航続距離は100キロメートルとなる。東京五輪では約200台を提供する。

APMはドアがない箱形のデザインで、最大定員は6人。足の不自由な人や高齢者でも乗り降りしやすいデザインが特徴だ。シートをたたんで空間をつくり、車イスの観客もスムーズに乗せられる工夫も盛り込んだ。会場で救護が必要な人を搬送できる仕様も用意する。

トヨタは15年に国際オリンピック委員会(IOC)と国際パラリンピック委員会(IPC)とスポンサーで最高位の「ワールドワイドパートナー」契約を結んだ。東京五輪では様々な車両提供などを通じて、大会の運営をサポートする計画だ。

電動車ではほかに、警備スタッフ向けの小型EV、FCVのバス「SORA」などを提供する。自動運転でもライドシェアや移動店舗など多用途で使える「イーパレット」を投入。臨海部の選手村など限られた地域で選手や大会関係者の移動手段となる予定だ。人工知能(AI)で人の感情を認識し、会話を行う「コンセプト愛i」などのデモンストレーションも計画している。

トヨタは「車を造る会社からモビリティーカンパニーに変わる」(豊田章男社長)戦略を掲げており、電動化や自動運転など「CASE」の分野で全方位の技術開発を加速させている。大会に合わせFCVや自動運転のインフラ整備も進む東京五輪は、「未来のモビリティー社会を見せることができる貴重な機会」(幹部)。五輪を通し新たな移動を世界にアピールできるかが注目される。

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