日立のLinuxオープン勘定系が初稼働 肥後銀で
日立製作所は17日、九州フィナンシャルグループ傘下の肥後銀行で「オープン勘定系システム」が稼働したと発表した。日立のオープン勘定系を稼働させたのは肥後銀行が初めて。肥後銀行はシステム構築・運用コストを減らしたり、新商品やサービスの開発期間を短縮したりすることを目指す。
肥後銀行は16日、オープンソースソフトウエアであるLinux(リナックス)上で動作する新システムを稼働させた。日立が開発した「バンキングハブ」と呼ばれる新機能を備えており、他のシステムや外部のフィンテックサービスと連携しやすい。営業店やATMなどは24時間365日稼働できるシステム基盤を採用し、顧客のニーズや立地に合わせて柔軟な運営ができる。
異例の静岡銀「追い抜き」
日立のオープン勘定系を巡っては、当初は肥後銀行よりも先に静岡銀行が稼働する予定だった。静岡銀行は当初、2017年中の稼働を目指していたが、既存の情報系システムと新勘定系を接続するインターフェースの仕様が想定以上に膨らんだことなどを理由に2度延期した。現在は20年度中の稼働を目標に掲げている。
(日経 xTECH/日経コンピュータ 山端宏実)
[日経 xTECH 2019年7月17日掲載]