バンカメ4~6月期、純利益8%増 個人向け事業好調
【ニューヨーク=宮本岳則】米金融大手バンク・オブ・アメリカが17日公表した2019年4~6月期決算は、純利益が前年同期比8%増の73億ドル(約7800億円)となった。堅調な米国景気を背景に個人向け融資が伸びたほか、コストの伸びを抑制したことが寄与した。一方、通期見通しについて、米連邦準備理事会(FRB)による利下げで今後、金利収入が目減りする可能性に言及した。
売上高に相当する純営業収益は230億ドルとなり、前年同期に比べて2%増えた。希薄化調整後1株あたり利益は0.74ドルとなり、証券アナリストの予想平均を上回った。個人向け事業では住宅向けや小規模ビジネス向けの融資が伸びた。ブライアン・モイニハン最高経営責任者(CEO)は「(消費など)個人の活動は底堅い」と述べた。株式や債券の売買を仲介するトレーディングは低調だったが、経費抑制策で補った。
もっとも7~9月期以降の収益環境については慎重な見通しを公表した。FRBによる利下げで貸出金利が低下し、預金など調達金利の差である「利ざや」が悪化する可能性がある。ポール・ドノホリオ最高財務責任者(CFO)はFRBが年内に2回の利下げを決めれば、純金利収入の伸びは前年比1%増に減速すると明かした。利下げなしの想定では2%増が見込まれていた。
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