米国務長官、非核化の新提案に期待 北朝鮮に
【ワシントン=永沢毅】ポンペオ米国務長官は15日の米ラジオ番組の電話インタビューで、北朝鮮との今後の非核化交渉について「北朝鮮が最初に持っていなかった案を交渉のテーブルに持ってきてくれるよう願う」と述べた。その上で「私たちももう少し創造的になりたい」と語った。北朝鮮が新たな案を提示すれば、内容次第で米国も柔軟に応じる姿勢を示したものだ。
2月末の米朝首脳会談でトランプ大統領は全面的な非核化を求めたが、北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)委員長は核開発の主力拠点である北西部の寧辺(ニョンビョン)核施設の廃棄にとどめる意向を示し、交渉は物別れに終わった。ポンペオ氏は寧辺以外の核施設も含む幅広い非核化に取り組むよう北朝鮮に促したものとみられる。
また、ポンペオ氏はインタビューで「トランプ大統領の目的は変わっていない。検証可能な完全で最終的な非核化だ」とも強調した。
米メディアは米朝協議の間に北朝鮮が大量破壊兵器の開発計画を凍結する見返りに、米国が人道支援などを提供する案が米政権内で浮上していると7月初旬に報じていた。この内容では完全非核化とはほど遠いとの指摘があった。