不法移民の一斉摘発を開始、米トランプ政権
【ワシントン=芦塚智子】米メディアによると、米移民税関捜査局(ICE)は15日までに、国外退去命令を受けている不法移民の一斉摘発を開始した。15日時点では数カ所での小規模な摘発にとどまっているもようだが、トランプ大統領は同日、記者団に対し「多数を拘束し大成功だった。君たちが知らないだけだ」と主張した。
一斉摘発はトランプ氏が12日に表明した。ニューヨークやロサンゼルスなど全米10都市で約2000世帯を対象に実施する計画だと報じられていた。ニューヨークのデブラシオ市長はツイッターで、13日に3件の家宅捜索があったものの、不法移民の身柄拘束の報告はないと説明した。米メディアによると、シカゴなどでも摘発があったという。
人権団体は、不法移民に捜査員が来ても応答せず、外に出ないよう呼び掛けている。トランプ氏は「人々は我が国に不法に入国しており、多くは凶悪犯だ」と強調した。