岩手知事選に及川元県議が出馬表明
9月10日に任期満了を迎える岩手県知事選を巡り、元県議で学校法人理事長の及川敦氏(51)が8日、盛岡市内のホテルで開いた記者会見で無所属で立候補することを表明した。4選出馬を表明した達増拓也知事の巨大加速器誘致を巡る姿勢などについて「県民利益を損なう行動をしている」と指摘。「岩手の政治の局面を変える必要がある」と語った。
会見では自民党が及川氏の推薦を決定したことも明らかになった。同氏は今後、公明党にも推薦を要請する。知事選に向けた具体的な公約については、参院選後に発表するとした。現職の達増氏はすでに国民民主党など野党4党から推薦を受けており、8年ぶりの選挙戦となる見通し。
及川氏は会見で達増氏の巨大加速器「国際リニアコライダー」(ILC)の北上山地への誘致姿勢について、「ILC誘致は国家プロジェクト。実現に向けて正念場の重要な時に、なぜ参院選で前面に立って野党候補を応援するのか」などと批判した。
及川氏は岩手県八幡平市生まれで、慶応大商学部卒。地方銀行や衆院議員秘書などを経て1999年に県議選盛岡選挙区で初当選。その後、学習塾の講師などを経て2007年に県議に復帰し、15年9月まで務めた。