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ドイツ銀、1.8万人削減 「欧州最強」20年目の挫折

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【ベルリン=石川潤】ドイツ銀行は7日、株式売買業務からの撤退や全行員の2割にあたる1.8万人の削減を柱とする再建計画を発表した。戦後ドイツの経済成長の原動力となり、「欧州最強」とも言われた同行は1990年代末から世界のトップバンクを目指し、投資銀行業務を急拡大させた。しかし膨らむリスクに翻弄され、約20年を経て大幅な縮小を余儀なくされた。欧州の企業取引に軸足を戻して「再出発」(ゼービング最高経営責任者)を期すが、前途は多難だ。

ドイツ銀行の経営再建計画は、2022年までに1.8万人を削減するほか、投資銀行部門の資産740億ユーロ(約9兆円)を切り離して処分を進めるという大規模なものだ。リストラ費用として22年までに74億ユーロ(約9000億円)を計上し、19年4~6月期は28億ユーロ(約3400億円)の最終赤字に転落する。

「我々は原点に回帰する」。ゼービング氏は7日公表した声明で、顧客取引を中心としたかつてのドイツ銀行の姿に戻していくと約束した。コーポレートバンク部門を新設して企業の資金決済などの需要に応えられるようにするほか、縮小する投資銀行部門も企業への助言業務や外国為替などに重心を移すという。

ドイツ銀行は「奇跡」とも呼ばれた戦後西ドイツの経済成長を金融面から支えた。ドイツ企業との取引を中心に「欧州最強」と言われたドイツ銀行が投資銀行部門への傾斜を始めたのは、1998年の米バンカース・トラストの買収がきっかけだった。

国内業務が頭打ちとなり、海外に進出するドイツ企業にサービスを提供し続けるためにも、自ら海外に打って出ることが避けられなくなっていた事情がある。

米ゴールドマン・サックスなどをライバルと見定めて資産を急拡大させ、一時は米銀大手と収益で肩を並べるほどに成長した。戦略転換の成功例ともてはやされたが、規模の追求がリスクやコストへの意識を薄れさせた面は否めない。

もろさが露呈したのが、2008年のリーマン・ショック後だ。米国で金融商品を不正に販売したとして米司法省から巨額の和解金を要求されたほか、マネーロンダリング(資金洗浄)に関わった疑いも浮上した。

経営不安が資金調達コストを上昇させ、それがさらに収益を悪化させるという泥沼にドイツ銀行ははまり込んだ。17年まで3期連続の最終赤字になるなど、収益力の低下は明らかで、株価は19年に入っても過去最安値を更新し続けていた。

同じ独大手のコメルツ銀行との経営統合交渉が労組の反対などで19年4月に破談になり、追い詰められた末の方針転換といえる。リストラで多額の損失を計上するが、株安が進むなか、資本増強は見送った。すぐに経営が危うくなるわけではないが、予期せぬショックへの耐性は弱まった。

ドイツを中心とする欧州市場への回帰もいばらの道だ。独国内は公的金融や地域金融機関が高いシェアを占めるうえ、仏BNPパリバやイタリアのウニクレディトなどとの争いも激しい。仮にコメルツ銀が海外大手の傘下に入れば、情勢は一段と厳しくなる。

ゼービング氏は「ドイツ銀行の名声を取り戻す」というが、欧州中央銀行(ECB)による超低金利政策の長期化という逆風も吹いている。株安で主要株主の忍耐も限界に近づきつつある。ドイツ銀行は次の失敗が許されない最後の賭けに出たともいえる。

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