七尾の恵寿総合病院、AI問診導入
恵寿総合病院(石川県七尾市)は北陸の病院で初めてAI(人工知能)を使った問診システムを導入した。内科などを受診する初診患者がタブレット(多機能携帯端末)を操作し、症状などの設問に答えることでAIが電子カルテに記載する問診所見や疾患を提示する。受付事務の生産性向上や医療の質向上を期待する。
導入したのはスタートアップのUbie(ユビー、東京・中央)が開発したAI問診システム。まず内科や心臓血管外科など5つの診療科で運用を始め、8台のタブレットを配備した。
同システムは国内外の約5万の論文データをAIが学習し、患者は約3分の設問に答えることで疾患の可能性を示す。初診患者に対して看護師や医師が何度も同じ質問をする必要がなくなり、問診の手間が省けるという。
すでに導入している医療機関では1件あたりの問診時間が6分減り、問診に要する合計時間を3分の1に短縮する効果が証明されている。鑑別すべき疾患をAIが提示することで重要な疾患の見落としを防ぐ効果も見込む。