検索朝刊・夕刊LIVEMyニュース日経会社情報人事ウオッチ
NIKKEI Prime

朝夕刊や電子版ではお伝えしきれない情報をお届けします。今後も様々な切り口でサービスを開始予定です。

検索朝刊・夕刊LIVEMyニュース日経会社情報人事ウオッチ
NIKKEI Prime

朝夕刊や電子版ではお伝えしきれない情報をお届けします。今後も様々な切り口でサービスを開始予定です。

検索朝刊・夕刊LIVEMyニュース日経会社情報人事ウオッチ
NIKKEI Prime

朝夕刊や電子版ではお伝えしきれない情報をお届けします。今後も様々な切り口でサービスを開始予定です。

NIKKEI Primeについて

朝夕刊や電子版ではお伝えしきれない情報をお届けします。今後も様々な切り口でサービスを開始予定です。

/

大型M&Aに動く米アマゾンの「買い物かご」の中

詳しくはこちら
CBINSIGHTS
米アマゾン・ドット・コムはGAFAと総称される米IT(情報技術)プラットフォーマーの中ではM&A(合併・買収)に慎重で、自力でのサービス開発に力を入れる企業と見られてきた。だが、近年は事情が変わりつつあるようだ。創業者のジェフ・ベゾス氏が掲げた「エブリシング・ストア」の構想をネットの中では完成させつつある今、アマゾンは従来のネット通販の領域から足を踏み出そうとしている。そのための武器となるのがM&Aだ。アマゾンの「買い物かご」を検証する。
日本経済新聞社は、スタートアップ企業やそれに投資するベンチャーキャピタルなどの動向を調査・分析する米CBインサイツ(ニューヨーク)と業務提携しています。同社の発行するスタートアップ企業やテクノロジーに関するリポートを日本語に翻訳し、日経電子版に週1回掲載しています。

アマゾンは従来、企業買収に対してそれほど積極的ではなかった。米高級スーパー、ホールフーズ・マーケットの歴史的な超大型買収(買収額137億ドル、2017年)に加え、靴販売の米ザッポス(12億ドル、09年)やスマートドアホンの米リング(12億ドル、18年)など大手企業を数社取得したが、ライバルの巨大IT各社に比べると買収件数ははるかに少ない傾向があった。

だが、潮目は変わりつつあるようだ。アマゾンの17年の買収件数は過去最高の11社に上り、19年に入ってからは既に5社と18年通年に並んでいる。

本稿では、CBインサイツのM&Aデータを活用し、アマゾンによる大型買収トップ10のビジュアル年表を作成した。上位10社のリストは次の通りだ。

アマゾンのM&A上位リスト

1.米ホールフーズ・マーケット(137億ドル、17年):買収額は2位の案件の10倍以上に上る。この買収でアマゾンは実店舗網を大幅に拡大したのに加え、ホールフーズの大規模で忠実な顧客基盤を活用することで食料品配達での地位も固めることができた。

2.米リング(12億ドル、18年):Wi-Fiに接続し、自宅の玄関先のライブ映像をスマートフォンやタブレット端末にストリーミング配信するドアホンを手掛ける。アマゾンは同社の買収により、スマートホーム製品を拡充し、アマゾンの配達員が顧客の不在時に家の中に商品を届けるサービスに向けて「ドアを開いた」。

3.米ザッポス(12億ドル、09年):アマゾン初の10億ドル超の案件。ユニークな社風や顧客中心主義で知られるザッポスは、アマゾンのジェフ・ベゾス最高経営責任者(CEO)の徹底した顧客中心主義と相性が良く、アマゾンはネット通販のライバルを自陣に取り込むことができた。

4.米ピルパック(10億ドル、18年):アマゾンの大型買収トップ10で最も新しい案件。処方薬のインターネット販売を手掛ける同社の買収により、かねてうわさされていたアマゾンの医療分野への参入が裏付けられた。ピルパック買収のニュースを受け、既存の医薬品会社数社の株価は10%近く急落した。

5.米ツイッチ・インタラクティブ(9億7000万ドル、14年):ビデオゲームの実況プラットフォームやコミュニティーを運営する。この買収は当時、世間を驚かせた。だがそれ以降、アマゾンはツイッチの熱烈なファン層を活用し、クラウド経由で配信するゲームを次の大規模市場とにらむテクノロジー大手として優位を得ている。

6.米キバ・システムズ(7億7500万ドル、12年):ロボットを使った物流拠点システムを手掛ける。アマゾンの長期事業に最も大きな影響を与えた買収の一つとなった。アマゾンの倉庫自動化に対抗できるネット通販企業はまだ1社もない。

7.スーク・ドット・コム(5億8000万ドル、17年):アラブ首長国連邦(UAE)のドバイに拠点を置くネット通販企業。アマゾンはスークの買収により、成長しつつある中東のネット通販市場に足がかりを得た。アマゾンは海外、特に新興市場での事業拡大に引き続き力を入れている。

8.米クイッツイ(Quidsi、5億ドル、11年):ベビー用品サイト「ダイアパーズ・ドット・コム」の親会社で、当時はアマゾンによる最大級の買収案件だった。買収からわずか数年後、クイッツイの共同創業者で共同CEOのマーク・ロア氏は同社を去り、ネット通販のジェット・ドット・コムを設立した。ジェット社は16年、米小売り最大手ウォルマートに33億ドルで買収された。アマゾンは結局、収益面での懸念を理由に17年にクイッツイのサイトを閉鎖した。

9.アンナプルナ・ラボ(Annapurna Labs、3億7000万ドル、15年):イスラエルの新興半導体メーカー、アンナプルナを買収したのは、クラウドコンピューティングが念頭にあったとされる。アンナプルナの半導体技術はその後、アマゾンのクラウド事業AWSの運営コスト効率を向上させるために活用された。

10.ラブフィルム・インターナショナル(3億1200万ドル、11年):アマゾンによるコンテンツのストリーミング配信事業への進出の一環。当時は郵送でのDVDレンタルがなお活況を呈しており、オンラインでのストリーミング配信は人気が広がり始めたばかりだった。買収から6年後、DVDレンタルはほぼ消滅したため、アマゾンは同社を閉鎖した。

主なポイント

・アマゾンによる137億ドルでのホールフーズ買収は今のところ同社の最大の買収であり、ザッポスやリングの買収額(ともに12億ドル)の10倍以上に上る。

・アマゾンは上位10社の買収に総額200億ドル以上を費やした。

・大型買収上位10件のうちの8件が5億ドル、4件が10億ドルを超える案件だ。

・この上位10件は、アマゾンが極めて広い事業に関心を抱いていることを示している。アマゾンが買収した事業はメディア・コンテンツ(ラブフィルム、ツイッチ)、ネット通販(スーク、クイッツイ、ザッポス)、コンピューティング機器(アンナプルナ・ラボ)、ロボット(キバ・システムズ)、スマートホーム(リング)、そして医療(ピルパック)に及ぶ。

春割ですべての記事が読み放題
有料会員が2カ月無料

有料会員限定
キーワード登録であなたの
重要なニュースを
ハイライト
登録したキーワードに該当する記事が紙面ビューアー上で赤い線に囲まれて表示されている画面例
日経電子版 紙面ビューアー
詳しくはこちら

関連トピック

トピックをフォローすると、新着情報のチェックやまとめ読みがしやすくなります。

セレクション

トレンドウオッチ

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

フォローする
有料会員の方のみご利用になれます。気になる連載・コラム・キーワードをフォローすると、「Myニュース」でまとめよみができます。
春割で無料体験するログイン
記事を保存する
有料会員の方のみご利用になれます。保存した記事はスマホやタブレットでもご覧いただけます。
春割で無料体験するログイン
Think! の投稿を読む
記事と併せて、エキスパート(専門家)のひとこと解説や分析を読むことができます。会員の方のみご利用になれます。
春割で無料体験するログイン
図表を保存する
有料会員の方のみご利用になれます。保存した図表はスマホやタブレットでもご覧いただけます。
春割で無料体験するログイン

権限不足のため、フォローできません

ニュースレターを登録すると続きが読めます(無料)

ご登録いただいたメールアドレス宛てにニュースレターの配信と日経電子版のキャンペーン情報などをお送りします(登録後の配信解除も可能です)。これらメール配信の目的に限りメールアドレスを利用します。日経IDなどその他のサービスに自動で登録されることはありません。

ご登録ありがとうございました。

入力いただいたメールアドレスにメールを送付しました。メールのリンクをクリックすると記事全文をお読みいただけます。

登録できませんでした。

エラーが発生し、登録できませんでした。

登録できませんでした。

ニュースレターの登録に失敗しました。ご覧頂いている記事は、対象外になっています。

登録済みです。

入力いただきましたメールアドレスは既に登録済みとなっております。ニュースレターの配信をお待ち下さい。

_

_

_