北上山地に巨大加速器を 東北の推進協、国に誘致求める
東北ILC推進協議会は1日開いた総会で、宇宙誕生の謎を探る巨大加速器「国際リニアコライダー(ILC)」を北上山地へ誘致するよう改めて政府へ求めた。2019年をILC誘致に向けた重要な局面と位置づけ会員間の結束を強めた。
ILCは日米欧の国際プロジェクトで、加速器を持つ欧州合同原子核研究機関(CERN)の理事会で20年5月にもまとまる「欧州素粒子物理戦略」に位置づけられることが必要となる。推進協はCERNの理事会までに政府がILC誘致に対して、明確な意思表明をすることを求めた。
総会では岩手県の達増拓也知事が「誘致実現までもう一押しだ」と力を込め、宮城県の村井嘉浩知事も「東北6県で連携し誘致につなげよう」と呼びかけた。
元岩手県知事で東京大学公共政策大学院の増田寛也客員教授は「ILCと地方創生」をテーマに講演し、ILC誘致に期待を込めた。