いまなお根強く残る偏見と差別 ハンセン病巡る経緯
日本のハンセン病隔離政策は1907年に明治政府下で制定された「癩(らい)予防ニ関スル件」以降、同法を引き継いだ「らい予防法」が廃止される1996年まで90年近く続いた。戦後に治療法が確立されてからも強制隔離は続き、旧優生保護法に基づく不妊・中絶手術も行われた。
患者らの救済が大きく動いたのは、隔離政策の違憲性を認め、元患者らが全面勝訴した2001年の熊本地裁判決がきっかけだ。国は控訴せずに判決を...
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