「留学に興味」高校生51% 日本、米中韓と比べ最低
国立青少年教育振興機構は25日、2018年に日米中韓4カ国の高校生を対象に行った意識調査の結果を発表した。海外留学に「興味がある」とした日本の生徒の割合は前回11年の調査を6.2ポイント下回る51.0%で、4カ国中最低だった。内向き志向が依然強いことがうかがえる。
調査は質問紙方式で、それぞれの国の普通科高校生約1200~2900人から回答を得た。
留学への興味が「ある」「ややある」とした割合は韓国67.2%、米国67.1%、中国58.2%に対し、日本は51.0%だった。
ただ「可能なら留学したい」と思う日本の生徒の割合は49.6%で、前回から3.7ポイント増えた。特に大学での留学は全体の35.6%が希望し、割合は4カ国中最高だった。高校在学中の留学は5.1%が希望した。
日本の生徒が留学したい期間は64.9%が1年未満と回答。目的は「語学の習得」が7割弱に上った。中国や韓国は1年以上の留学を希望し、学位や資格の取得を目的にする生徒が多い。
自分に対する意識では「自分はダメな人間だと思うことがある」に80.8%が「あてはまる」と答えた。この割合は米国61.2%、韓国52.5%、中国40.0%。日本も前回比では2.9ポイント低下し、自己肯定感の改善もみられた。
同機構の村上徹也・青少年教育研究センター長は「社会に関心を向けていく体験活動を増やし、自分が役立っていると実感できるようにすることが大事だ」と話した。