検索朝刊・夕刊LIVEMyニュース日経会社情報人事ウオッチ
NIKKEI Prime

朝夕刊や電子版ではお伝えしきれない情報をお届けします。今後も様々な切り口でサービスを開始予定です。

検索朝刊・夕刊LIVEMyニュース日経会社情報人事ウオッチ
NIKKEI Prime

朝夕刊や電子版ではお伝えしきれない情報をお届けします。今後も様々な切り口でサービスを開始予定です。

検索朝刊・夕刊LIVEMyニュース日経会社情報人事ウオッチ
NIKKEI Prime

朝夕刊や電子版ではお伝えしきれない情報をお届けします。今後も様々な切り口でサービスを開始予定です。

NIKKEI Primeについて

朝夕刊や電子版ではお伝えしきれない情報をお届けします。今後も様々な切り口でサービスを開始予定です。

/

3週連続Vに挑む鈴木愛 勝負にかけるすごみ

編集委員 串田孝義

詳しくはこちら

鈴木愛というプロゴルファーはど根性の人と思ってはいたが、ニチレイレディースで2連覇と2週連続優勝を同時達成したあとの言葉を聞いて、すごみさえ感じた。

「これだけ毎週試合をしていて、若い選手以外は誰だってどこかしら痛いはず。口に出すか出さないかだけ。本当に痛くないとしたら、それは練習していない人でしょう。練習しなければ痛くはならないけれど、練習しないと決してうまくはならない。けがと付き合いながら、私は練習する」

昨季前半戦で4勝を挙げながら、手首痛で全英女子オープン欠場を含む約2カ月間の戦線離脱を余儀なくされ、そのまま残るシーズンを未勝利で終えた悔しさを忘れることはないだろう。今季は専属トレーナーを代えて故障の少ない体づくりに取り組んではいるが、昨季発症したけがにひるむことなく、より一層の練習に打ち込んでいるのだから恐れ入る。

悪天候による順延で1日28ホールの長丁場となった最終日を戦い抜いた前週の宮里藍サントリー女子からくる疲労の色は濃かった。大会連覇がかかるニチレイ女子ではあったが、2週連続Vを狙う元気も余裕も最初のうちはなかった。

首位と2打差なら優勝を意識

それでも初日を70で回り、「サンデーバックナインで首位と2打差なら(優勝を)意識する」。2日目を67で11位から3位へと順位を上げると、「最終日の前半は集中力をセーブして。相性のいい10番(パー5)でバーディーを取って流れに乗り、18番までには並んでいたい」と、優勝へのシナリオはより具体的に、現実味を帯びたものに変化していく。

迎えた最終日。初日から首位を走る20歳の高橋彩華、ともに参戦した全米女子オープンで日本勢最高の5位に入った比嘉真美子との最終組を、鈴木はリスク回避のゴルフで順調に滑り出した。袖ケ浦CC新袖は小さなグリーンが特徴。時にはグリーンを外してでも常に下からのパットが残るように打球を配していった結果、7番でこの日3個目のバーディーが来て、高橋と通算10アンダーで並んだ。

前半最後の9番パー4では、シナリオに狂いが生じたかに見えた。左ドッグレッグのホールでティーショットがまっすぐ突き抜けて右ラフに。グリーンを狙った第2打は右からせり出した木の枝に当たり、球はさらに右の木々の中へ入り込んでしまう。サブグリーン方向にしか出せず、そこからのアプローチの第4打も芝にフェースが刺さってミス。5オン1パットのダブルボギー。

ところが、この鈴木の苦闘を目撃することになった高橋が逆に優勝争いの緊張を思い出したかのように、まさかの3パットでボギーとしてしまった。続く10番でバーディーを取り返し、バーディーを取り逃がしてのパーとした鈴木との差は「2」となったものの、高橋は9番のボギーがなければ3打差となったはずで、2打差は依然として鈴木にしてみれば射程圏。

「スタート時点と同じ差だな」

そこから鈴木は全部ピン狙いの攻めへと切り替えた。11番パー3では左下に切られたピンに対し、さらに左側のバンカーに入れたが、つま先下がりの難しい脱出打を3メートルに寄せてパーパットを沈めると、バーディー奪取以上に激しく右拳を振るガッツポーズ。12、13番と2~3メートルにつけてバーディーを逃すたびにパターで足をぴしゃりとやって勝負への執念をあらわにした。

ショットで仕掛けた心理戦

「後半はみんな、ショットが結構暴れていて。ここはピンを狙っていって、2人をひやっとさせるようなショットを打っていこうと」。ショットで仕掛けた心理戦はほぼそのままマッチプレーの様相を呈した。11番から18番、プレーオフの1ホール目まで高橋対鈴木のホールごとの勝ち負けを見ると、△●●●○△△△●(○勝ち、●負け、△分け)。初の最終日最終組だった高橋が、ギアチェンジした鈴木の勢いに一気にのみ込まれていったのがわかる。

18番、2オン狙いの第2打をグリーン左奥のバンカーに入れて脱出に失敗、ボギーとしてプレーオフに残れず涙をのんだ比嘉。「決着は最終ホールでしたが、きょうのラウンド全体を通して勝てるゴルフじゃなかった」。前日から「勝ち切る」ことを目標に掲げた最終日、鈴木の試合運びに終始圧倒され続けたショックがその表情にはありありと見て取れた。

鈴木にとってツアーの大会連覇は2017、18年とほけんの窓口女子を勝って以来、2度目。今回は自身初となる2週連続優勝を達成した充実感も漂う。「体も痛いところはあるし、疲れもある。きょう(最終日)も朝の練習でバテていた。ショットも完璧にそろっていないけれど、あきらめずに我慢しているうちに勝てた」

ちょっぴりひねくれ者でマイナス思考に陥りがちだった自身の殻を打ち破り、好不調にかかわらず勝てたという事実が自信になり、日本ツアーを引っ張る第一人者としての責任からも逃げることなく向き合う覚悟も定まった。「たくさんの応援をもらったのだから、最後はイーグルで締めて盛り上がってもらいたかった」とも語っている。

27日開幕の4日間大会、アース・モンダミンカップ(千葉県カメリアヒルズCC)は17年に勝った相性のいいトーナメント。07年の全美貞(韓国)以来、国内ツアーでは2人目となる3週連続優勝に挑む。その先にはエビアン選手権、AIG全英女子オープンと海外メジャー参戦も控えている。世界ランクは昨年の同時期に記録した自身最高の20位に到達、昨年はけがでかなわなかった世界トップ10をめざす挑戦に再びとりかかる。

春割ですべての記事が読み放題
有料会員が2カ月無料

有料会員限定
キーワード登録であなたの
重要なニュースを
ハイライト
登録したキーワードに該当する記事が紙面ビューアー上で赤い線に囲まれて表示されている画面例
日経電子版 紙面ビューアー
詳しくはこちら

セレクション

トレンドウオッチ

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

フォローする
有料会員の方のみご利用になれます。気になる連載・コラム・キーワードをフォローすると、「Myニュース」でまとめよみができます。
春割で無料体験するログイン
記事を保存する
有料会員の方のみご利用になれます。保存した記事はスマホやタブレットでもご覧いただけます。
春割で無料体験するログイン
Think! の投稿を読む
記事と併せて、エキスパート(専門家)のひとこと解説や分析を読むことができます。会員の方のみご利用になれます。
春割で無料体験するログイン
図表を保存する
有料会員の方のみご利用になれます。保存した図表はスマホやタブレットでもご覧いただけます。
春割で無料体験するログイン

権限不足のため、フォローできません

ニュースレターを登録すると続きが読めます(無料)

ご登録いただいたメールアドレス宛てにニュースレターの配信と日経電子版のキャンペーン情報などをお送りします(登録後の配信解除も可能です)。これらメール配信の目的に限りメールアドレスを利用します。日経IDなどその他のサービスに自動で登録されることはありません。

ご登録ありがとうございました。

入力いただいたメールアドレスにメールを送付しました。メールのリンクをクリックすると記事全文をお読みいただけます。

登録できませんでした。

エラーが発生し、登録できませんでした。

登録できませんでした。

ニュースレターの登録に失敗しました。ご覧頂いている記事は、対象外になっています。

登録済みです。

入力いただきましたメールアドレスは既に登録済みとなっております。ニュースレターの配信をお待ち下さい。

_

_

_