LIXIL、山梨社長 株主総会でおわび 経営混乱受け
LIXILグループは25日、東京都内で定時株主総会を開いた。山梨広一社長は総会の冒頭で、経営トップの座を巡る一連の混乱に対して「株主の皆様にご心配をおかけし、深くおわびする」と陳謝した。
同社を巡っては「プロ経営者」として招かれた瀬戸欣哉氏が昨年10月に最高経営責任者(CEO)を事実上解任され、母体企業の一つ、旧トステム創業家の潮田洋一郎氏が新CEOに就任した。交代の経緯が「不可解」として機関投資家の一部が反発し、潮田氏は取締役とCEOの退任を決めた。
会社側は当時の取締役を全て退任させ、新たな取締役候補を提案。瀬戸氏側は自身を含む8人の独自の取締役候補を提案し、選任されれば瀬戸氏がCEOに復帰する意向を示している。双方が相手提案の否決を株主に呼びかけ対立が激化した。
総会では、会社側と瀬戸氏側のどちらの取締役候補案が過半数を取れるかが最大の焦点になる。会社側は10人の取締役候補を提案するが、瀬戸氏側が選んだ候補者2人が含まれ、実質的には8人。瀬戸氏側の株主案も8人だ。瀬戸氏が選任されるかどうかにも注目が集まる。
一部の海外機関投資家は株主案への賛成を公表する一方、投資家が参考にするケースがある海外の議決権助言会社2社は瀬戸氏再任に反対し、会社案に理解を示す。
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