札幌の松浦市議が失職、市議会が70年ぶり除名
札幌市議会で議事を空転させたとして、同市議会は21日、松浦忠市議(79=無所属)を除名した。同日の本会議で採決し、松浦氏以外の67人が記名投票。賛成票が除名に必要な4分の3を上回った。札幌市議会で議員が除名されるのは1949年以来、70年ぶり。
松浦氏は5月13日の臨時会で議長を決める一時的な進行役を務める臨時議長に就いた際、慣例となっていた各会派の互選ではなく、立候補制で決めると一方的に宣言。市議からは異議が相次いだが、無視して議長席に居座ったことで議事は8時間以上空転した。
松浦氏は5月27日に「迷惑をかけたことを深く反省している」と陳謝し、議場内で土下座したが、懲罰委員会が除名処分が妥当と結論を出した。
公職選挙法では、選挙から3カ月以内に欠員が生じた場合は次点者が繰り上げ当選する。松浦氏の除名により、白石区選挙区で次点だった阿部英明氏(54=自民)が7月に繰り上げ当選する。