トルコ、国連調査の受け入れ要請 サウジ記者殺害事件
【ニューヨーク=吉田圭織】サウジアラビア人記者のジャマル・カショギ氏の殺害について国連が公表した調査結果を巡り、トルコ外務省は19日、国連の加盟国と国際機関に調査結果の勧告を受け入れるように呼びかけた。ロイター通信が報じた。一方、関与を指摘されたサウジはジュベイル外務担当国務相が「明らかな矛盾と根拠なき主張が含まれている」とツイッターに投稿し、調査結果に反発した。
国連のカラマール特別報告者はサウジのムハンマド皇太子の関与を捜査する必要性を示す「信頼できる証拠」があることや、国連のグテレス事務総長や加盟国向けの勧告を調査結果に盛り込んだ。加盟国にはサウジのムハンマド皇太子に制裁を科すことや、同国への監視機器の輸出や販売の禁止などを要請した。
国連事務総長には事件の捜査を開始するよう求めたが、実現には「加盟国による要請や国連安全保障理事会での決議採択が必要」(報道官)という。
カラマール氏は6カ月の調査を経て、結果を公表した。同報告書は26日に開幕する国連人権理事会で討議される。