トランプ氏、支持率は40% 歴代大統領に見劣りも
【ワシントン=中村亮】米調査会社によると、トランプ大統領の支持率は40%前後で推移する。保守層から圧倒的な人気を誇り、女性やカネをめぐるスキャンダルが起きても支持を変えない熱烈なトランプ派が多いとされる。ただ歴代大統領と比べると支持率は低水準との見方が多く、2020年の大統領選での勝利は容易ではない。
米政治専門サイトのリアル・クリア・ポリティクスによると、トランプ氏の支持率は6月中旬時点で43.9%。調査会社ギャラップでも支持率は40%だ。両調査に共通するのは17年1月の政権発足以降、支持率が40%前後で安定している点だ。貿易戦争や史上最長の政府閉鎖、ロシア疑惑など政権運営を揺るがす出来事が相次いでも支持率が急落しないことは、トランプ氏の支持基盤が固いことを示す。
ギャラップによると、トランプ氏が率いる共和党の支持層のうち87%が同氏を支持する。トランプ氏が取り組んだ大型減税や不法移民対策、保守派判事の指名を評価する声が多い。一方、民主党支持層でのトランプ氏の支持率は8%にすぎない。無党派層の支持率も約33%にとどまり、トランプ氏にとって支持基盤の拡大が再選に向けた課題になる。
大統領選を1年半後に控えた時期での支持率を歴代大統領に比べてもトランプ氏は見劣りする。オバマ氏は50%、ブッシュ氏(子)は66%、クリントン氏は51%にのぼった。3氏はともに大統領再選を果たし、2期8年の任期を全うした。
一方、トランプ氏の政権運営のモデルとされるレーガン氏の支持率は大統領選の1年半前に44%にとどまった。レーガン氏は経済成長を追い風に支持率を一気に上げて再選を果たしており、トランプ氏も経済政策に力を入れたい意向とみられる。
ドナルド・トランプ元アメリカ大統領に関する最新ニュースを紹介します。11月の米大統領選挙で共和党の候補者として、バイデン大統領と再び対決します。「もしトラ」の世界はどうなるのか、など解説します。
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