G20の経済効果、近畿で365億円 アジア太平洋研が試算
関西の経済界などが支援するシンクタンク、アジア太平洋研究所(APIR)は18日、6月下旬に大阪で開く20カ国・地域首脳会議(G20大阪サミット)の近畿2府4県への経済効果を365億6360万円と試算した。
オフィス用品通販などの「その他の対事業所サービス」への経済効果が大きいという。この経済効果は近畿の19年度の域内総生産を0.04%程度押し上げると試算する。「減速が予測される関西経済に一定の下支え効果」があると指摘した。
サミットで支出される総額は428億4200万円と推計した。国などの予算支出が占める額が多いものの、スタッフや海外からの報道陣の飲食や宿泊といった消費支出も43億円にのぼる。
サミットでは阪神高速道路が通行止めになるなど交通規制もしかれる。そうした負の経済効果については「取引の繰り上げや延期を通じて企業は負の影響をうまく処理できる」と想定した。観光業についても観光客が周辺地域を回遊することで「マイナスの影響は少ない」として考慮しなかった。