トウモロコシ国際価格、5年ぶり高値 減収観測強まる
トウモロコシの国際価格が5年ぶりの高値を付けた。指標となる米シカゴトウモロコシ先物(期近)は14日終値で1ブッシェル4.53ドルと前日に比べて2%上昇。日本時間17日夕時点の時間外取引では一段高となり、4.6ドル前後で推移している。
米中西部の穀物生産地で5月から悪天候が続き、作付けが例年より大幅に遅れている。9日時点で主要州の作付け進捗率は83%と過去5年平均を16ポイント下回った。作況も「良い」以上が59%と18ポイント低く市場では収穫量が減るとの観測が強まった。
前週末は今後1週間の降雨予報に加え、17日に公表予定の週間報告でトウモロコシの作況の悪さなどが改めて示されるとの予測で投機筋が一段と買い進めている。
米農務省は作付け遅れを映し、6月の農産物需給報告で2019~20年度の米国産の生産量を5月予想より9%少ない3億4749万トンに引き下げた。期末在庫は同33%減の4256万トンと6年ぶりの低水準を見込む。