コマツ、鉱山機械オペレーター向け教育会社を買収
コマツは14日、鉱山機械向けのオペレーター教育を手掛けるオーストラリア、イマーシブテクノロジーズ(西オーストラリア州)を7月1日に買収すると発表した。鉱山機械の操作シミュレーターの開発や製造・販売のほか、同システムを使った教育カリキュラムを持つ。安全性の向上につながるノウハウを生かし、サービス競争力を高める。
イマーシブ社は、地表から採掘する露天掘りや坑道を掘る坑内掘りで使う鉱山機械を対象にし、オペレーターの研修を主に担う。操作を疑似的に体験できるシミュレーターを使って、安全・効率に作業を進めるプログラムもそろえる。買収額は非公表だが「業績への影響は軽微」としている。
コマツは2019年3月期の鉱山機械事業の売上高が前の期比13%増の1兆535億円だった。連結売上高全体の4割弱を占める。20年3月期の見通しについては、インドネシアの需要が伸び悩み、前期と比べて7%減の9827億円を予想する。
コマツは16年、米鉱山機械メーカーのジョイ・グローバルを買収して坑内堀りの機械などのラインアップを拡充している。同社は無人ダンプ運行システム「AHS」の活用を推進する一方、有人による鉱山機械での人材育成やスキルアップも支援する。(西岡杏)
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