仏当局、ゴーン被告宅を家宅捜索 不正便宜の疑い
【パリ=白石透冴】フランス捜査当局は13日、パリ郊外のベルサイユ宮殿から不正な便宜を受けていた疑いで、ルノー前会長兼最高経営責任者(CEO)、カルロス・ゴーン被告の自宅を家宅捜索した。仏メディアが一斉に報じた。ルノーの社内調査で疑惑が明らかになり、2月上旬に検察当局に通報していた。
捜査を受けたのはパリ郊外イブリーヌにあるゴーン被告の自宅。ルノーなどによると、同社は文化活動などを支援する契約をベルサイユ宮殿と結んでいた。
ゴーン被告は2016年10月、妻キャロルさんとの結婚披露宴で宮殿内の大トリアノン宮殿を使ったが、5万ユーロ(約610万円)とされる使用料を支払わなかったという。
捜査当局は支援活動の見返りとして、ゴーン被告が私的な理由で宮殿を使った疑いがあるとみている。仏メディアはゴーン被告が5万ユーロを返済する意思があるなどと報じている。