昭和電線HD、超電導ケーブルで工場省エネ実証
昭和電線ホールディングスは12日、独自開発の超電導ケーブルを使って工場の省エネルギー効果を確かめる実証実験を始めると発表した。冷却効果が高いケーブルで、熱を帯びやすい従来品に比べてエネルギーの損失を大幅に抑えられる。2023年までに実用化を目指し、老朽化する国内の化学工場などでの採用を見込む。
実証実験は新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)と独化学大手BASFの日本法人と共同で、2020年2月に同社の戸塚工場(横浜市)を使って始める。
30メガワット以上の大規模電力を使う工場で今回のケーブルを採用すると、従来品に比べて送電時の電力損失を95%以上抑制。電気料金にして年2000万円以上を削減できる見込みだとしている。
超電導ケーブルなどの設置費用は2億円程度という。