「大阪都構想」にどう影響? 堺市長選 3つのポイント
9日投開票の堺市長選で、大阪維新の会公認の永藤英機氏(42)が無所属の野村友昭氏(45)らを退けて当選しました。維新にとっては4月の大阪府知事・市長のダブル選や大阪府・市議会選に続く連勝です。今回の選挙結果が「大阪都構想」の議論にどのような影響を及ぼすでしょうか。ポイントを整理しました。
(1)「民意」前面に議論加速?
今回は「維新VS反維新勢力」の事実上の一騎打ちでした。2013年と17年の堺市長選で維新は反維新派に連敗しましたが、今回は有権者の支持を得ました。都構想の制度設計を議論する法定協議会(法定協)などで、維新の発言力が一段と強まりそうです。
(2)反維新陣営、苦しく
敗れた野村氏は自民党の堺市議でしたが、離党し無所属で出馬しました。都構想の是非を問う住民投票を容認する方針を打ち出した自民大阪府連に反発したからです。有権者の一定の支持を得たものの、連敗となった都構想反対派は苦しい立場となりました。
(3)周辺自治体はどうなる?
大阪市を廃止し、特別区に再編する大阪都構想の次のステップとして、周辺自治体が特別区として加わる「グレーター大阪」という考え方があります。永藤氏は今回の選挙戦で都構想への参加を主張しませんでしたが、今後、堺市や周辺自治体で議論が活発になりそうです。