堺市長選9日投開票、最後の訴え 府市連携など焦点
政治資金問題で竹山修身前市長が辞職したことに伴う堺市長選が9日、投開票される。3人の新人立候補者は8日、大阪維新の会が掲げる「大阪都構想」の議論に堺市が将来加わることの是非や「政治とカネ」の問題、住民サービスの拡充などを巡って舌戦を展開。選挙戦の最終日を締めくくった。
維新公認で元大阪府議の永藤英機氏(42)は午後5時すぎ、北花田駅近くのショッピングモール前で演説した。「大阪府と堺市が連携することで成長を呼び込める」。大阪府市と一体で観光などの産業振興を実現する考えを訴えた。
維新の松井一郎代表(大阪市長)らも応援に駆けつけた。松井代表は竹山前市長の政治資金問題に触れ「永藤氏に政治とカネの問題について真相究明してもらい、再スタートを切るしかない」などと呼びかけた。看板政策の都構想については言及しなかった。
元自民党堺市議団で無所属の野村友昭氏(45)氏は午後8時前、中百舌鳥駅近くに集まった有権者らを前に枯れた声を振り絞った。公約に掲げた教育福祉や産業振興、防災対策について「実現するためには、堺市が政令指定都市として権限と財源を持っている必要がある」と主張した。
都構想の賛否を問う住民投票を容認する方針に転じた自民大阪府連に反発し、反都構想を前面に押し出した野村氏。自民の堺市議のほか、旧民主系や共産党の市議も支援し「都構想はいらない」と訴えた。
元東京都葛飾区議で政治団体代表の立花孝志氏(51)は大阪市内でマイクを握り、「他の候補者と違い党の力に頼らず、改革を実行する力がある」などと集まった聴衆約40人に主張した。