アインHDの前期、調剤報酬改定で15%減益
調剤薬局大手のアインホールディングスが4日発表した2019年4月期の連結決算は、純利益が前の期比15%減の90億円だった。新規出店やM&A(合併・買収)で売り上げは伸びたものの、18年4月の調剤報酬の改定などで調剤部門の利益が減少した。
売上高は3%増の2755億円だった。調剤部門では、新潟県地盤のコム・メディカル(三条市)や長野県地盤の土屋薬品(長野市)を子会社にした。M&Aによる134店舗を含む157店舗を出店した。個人経営の事業者などへの譲渡を含めて54店を閉めた。4月末時点の店舗数は1132店になった。
リテール事業では女性向けのドラッグストア「アインズ&トルペ」を首都圏や大阪に出店した。利益率の高いプライベートブランド(PB)商品を拡充しリテール事業は増収増益になった。
アインHDは東京大学や旭川医科大学(北海道旭川市)の敷地内など集客力の高い場所で調剤薬局の出店を進めている。20年4月期は100店の出店を計画している。ドラッグストアは大都市を中心に15店出す計画だ。連結純利益は前期比12%増の101億円、売上高は前期比9%増の3003億円を見込んでいる。
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