中国、新駐日大使が着任 「新時代の関係構築に全力」
中国の新しい駐日大使、孔鉉佑氏が30日夕、中国国際航空機で羽田空港に到着した。孔氏は空港で記者団に「新しい時代にふさわしい中日関係の構築に全力を尽くしていく」と抱負を語った。
6月末に大阪で開催される20カ国・地域(G20)首脳会議では習近平(シー・ジンピン)国家主席も来日する見通しで、日本側との調整役を担う。孔氏は「中国側の出席者について日本政府と緊密に意思疎通をはかっている」と述べた。
米中貿易摩擦についても触れ、「(米国との)けんかは望まない」としたうえで「我々の正当な利益を最後まで断固守っていかないといけない」と強調した。
孔氏は黒竜江省出身の朝鮮族。上海外国語学院(現在の上海外国語大学)で日本語を専門に学び、中国外務省に入った。入省後はアジア局長や駐ベトナム大使などを歴任した。日本での勤務経験も長く「知日派」として知られる。大阪の総領事館と東京の大使館で10年以上勤務し、流ちょうな日本語を話す。
前任の程永華氏は歴代最長となる9年間にわたり駐日大使を務めた。