小野薬品、米地裁決定に控訴へ がん免疫薬特許巡り
がん免疫薬に関する特許の共同発明者に米国の研究者2人を加える米連邦地方裁判所の決定について、小野薬品工業が24日、控訴する方針であることがわかった。同社は「決定は不服であり、提携先の米ブリストル・マイヤーズスクイブ(BMS)と相談のうえ控訴する」とコメントした。
控訴には京都大学の本庶佑特別教授との連携が不可欠になる。同氏の代理人弁護士は「判決内容を精査しており、対応は今後検討していく」とコメントした。米BMSとは近く打ち合わせ予定だが、小野薬品とは接触がないという。小野薬品と本庶氏は特許契約を巡って対立しており、先行きは不透明だ。
米連邦地裁の決定では、本庶氏らの研究チームが発見したがん免疫薬に関する特許について米ダナファーバーがん研究所の研究者2人を共同発明者と認定。将来的に小野薬品側が得る特許収入が減る可能性が出てきた。
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