メルシャン、国内3カ所目のワイナリー 9月開業
キリンホールディングス傘下のメルシャンは23日、国内で3カ所目のワイン醸造所(ワイナリー)を9月21日に開業すると発表した。長野県上田市にある自社のブドウ畑に併設する。施設内をガラス張りにして醸造設備を見学できるようにする。試飲やワインの販売スペースも設ける。年間2万~3万人の来場を見込んでいる。
新設するのは「シャトー・メルシャン 椀子(まりこ)ワイナリー」。建物は2階建てで、延べ床面積は約1460平方メートル。1階にワインの醸造設備を置き、2階に試飲用のカウンターなどを備える。
初年度は5千ケース(1本720ミリリットル12本換算)のワインを生産する計画だ。自社畑では赤ワインの原料となる品種「メルロー」「シラー」、白ワインの原料の「ソーヴィニヨン・ブラン」などを栽培しており、現地で収穫したブドウをワインに仕上げる。
同日開いた事業方針説明会で、メルシャンの長林道生社長は「(国内で醸造された)日本ワインの売れ行きはめざましいが、日本のワイン市場の中での構成比は4%強とまだ少ない」と指摘。ワイン市場を活性化するため「切磋琢磨(せっさたくま)しながら業界をリードしていきたい」と語った。