航空貨物輸出 4月は20%減 中国景気の減速響く
米中貿易摩擦や中国景気の減速を受け、航空貨物の輸出が減速している。航空貨物運送協会(東京・中央)がまとめた4月の輸出量(混載貨物ベース)は8万5386トンと前年同月比20%減った。前年割れは5カ月連続。3月(22%減)に続く大幅マイナスとなった。
中国向けは1万5558トンと25%減った。昨秋からスマートフォン(スマホ)部品など電子部品の荷動きが鈍った。
自動車部品が主体の米国向けも1万6595トンと17%減った。中国から日本を経由して米国へ向かう貨物の荷動きも鈍いとみられる。スマホや周辺機器を含むパソコン、半導体などが「2018年度下期から減少している」(航空会社)。欧州・アフリカ・中近東向けも低調だった。
航空貨物は混載貨物事業者(フォワーダー)が航空会社からスペースを仕入れ、荷主から集めた貨物を積み合わせる。航空会社とフォワーダーは半年単位、フォワーダーと荷主企業は半年から1年の期間で交渉する。19年度上期のフォワーダーと荷主の欧米向け契約運賃は前回交渉並みの水準で決着した。
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