JR東日本、東京駅でAIロボが乗り換え案内
JR東日本は22日、東京駅構内で電車の乗り換えの案内などをするAI(人工知能)ロボットを公開した。ドイツ鉄道と共同の実証実験で、ロボットによる案内の精度などを測る。ドイツ鉄道が開発した人間の顔がついたロボットの「SEMMI(セミ)」などを使う。東京五輪を見据え、訪日客向けの案内の効率化などを目指す。
31日まで東京駅構内で実証実験を行う。ドイツ鉄道のセミは精巧にかたどられた人間の顔がついたロボット。日本語、英語、韓国語、ドイツ語、フランス語など7カ国語に対応している。利用者が「新幹線の乗り場を教えてください」などとたずねると、「左のエレベータをご利用ください」といった返事とともに地図を表示する。
セミのほか、人型ロボット「Pepper(ペッパー)」も配置した。2つのロボットの性能や見た目の好まれやすさなどを比較し、使われやすい案内ロボットの開発につなげる。案内ロボットは訪日客の一層の増加が見込まれる東京五輪をめどに導入を目指す。
JR東日本研究開発センターの坂入整主幹研究員課長は「ドイツ鉄道と一緒にお客様に本当に使ってもらいやすい案内ロボットを開発したい」と話した。JR東日本とドイツ鉄道は1992年から車両の技術研究などで技術交流を行っている。(長尾里穂)