米メルク、がん製薬ベンチャー買収 1200億円で
【ニューヨーク=西邨紘子】米製薬大手メルクは21日、がん治療薬を開発する米非公開企業ペロトン・セラピューティクス(テキサス州)を10億5000万ドル(約1200億円)で買収すると発表した。ペロトンが手掛けるがん薬の開発状況に応じ、11億5000万ドルの追加支払いでも合意した。2019年7~9月期中の手続き完了を見込む。
メルクは主力のがん免疫薬「キイトルーダ」の売り上げが急拡大する中、相乗効果が見込めるがん分野での新薬拡充に力を入れている。ペロトンは開発中の経口低分子薬「PT2977」が腎臓がん向けで治験の中期段階にある。同薬は、より幅広い種類のがんへの治療効果も期待されているという。ペロトンは直近で、新規株式公開(IPO)に向けた準備を進めていた。