東邦銀と福島銀、平日日中の出金無料 ATM相互開放
東邦銀行と福島銀行は20日、両行が運営するATMの相互開放を9月2日から実施し、平日日中の出金時の手数料を無料にすると発表した。利用者の利便性を考えた対応といい、一部のATMについては削減を検討する。ATM運営にかかる費用を減らし、両行の業務の効率化や収益力の向上につなげる。
東邦銀は4月末現在でATMコーナー(店舗内外含む)を312カ所507のATM、福島銀は122カ所で146のATMをそれぞれ運営している。うち、両行のATMが隣り合うコーナーは約50カ所に及ぶという。
現在、東邦銀、福島銀の預金者がそれぞれ福島銀、東邦銀のATMを午前8時45分から午後6時の間に出金で利用すると108円の手数料がかかるが、9月2日からは無料とする。ほかの利用可能な時間帯の手数料216円も半額の108円とする。
東邦銀と福島銀、大東銀行の福島の地銀3行は2017年9月、連携協定を結び、手形や小切手などの共同輸送や共同で仕分けを行う拠点の設置など、事務の共同化による費用抑制を進めてきた。
今回のATM相互開放もその一環だ。東邦銀の北村清士頭取、福島銀の加藤容啓社長は両行の経営統合などの可能性は否定したうえで「公共料金のとりまとめや、ATMの出金以外の取引など今後も新たな連携を検討したい」と話している。