佐賀知事「議論、閉ざさず」 長崎新幹線の未着工区間
早急な結論は反対
佐賀県の山口祥義知事は20日、JR九州などが求める九州新幹線西九州ルート(長崎新幹線)新鳥栖―武雄温泉間のフル規格による整備について「ほとんど検討したことがないので、全く新しい問題だと我々は認識している。そんなに簡単に結論が出る問題ではない」と述べ、今夏をメドとする与党側の合意形成に改めて反対した。
そのうえで山口知事は長崎県側の要望に応じ、14日に中村法道知事と会談したことを明らかにし「議論することはやぶさかではないし、フル規格の議論の門戸を閉ざすつもりもない」と在来線のあり方を含めた中長期的な議論には応じる考えも示した。4月の与党検討委員会で「負担ゼロでも認めない」と発言したのは「お金だけの問題ではない、ということ。しっかり申し上げておかないと6、7月の数カ月で我々が了解をしたような形で話が進む」と危惧したからだと述べ、同日の県内全市町の首長との意見交換会でも説明した。
自民党の谷川弥一衆院議員(長崎3区)が佐賀県の対応を「韓国か北朝鮮のよう」と言及したことについては「適切ではなかったのではないか」と指摘した。