Bリーグ・大阪、相乗効果狙い3人制バスケ参入
男子プロバスケットボール、Bリーグの大阪エヴェッサが4月初旬、3人制のチーム、EVESSA.EXE(エヴェッサ ドット エグゼ)を発足させた。5月~9月に開催される3人制のプロリーグ、3×3.EXE PREMIER(スリー バイ スリー ドット エグゼ プレミア)に参戦する。
選手兼任でゼネラルマネジャー(GM)に就いたのは今野翔太(34)。エヴェッサ歴通算11年の現役Bリーガーだ。3人制バスケが2020年東京五輪の正式種目に決まり、「大阪からバスケ界を盛り上げたい」と一念発起。昨季はオーナー兼選手として立ち上げたチームで同リーグに参戦した。今季はエヴェッサがその挑戦を後押しする。
今野は大阪で生まれ育ち、大阪学院大を卒業後、07年にエヴェッサと契約。身長183センチ、体重82キロと大きくはないが、徹底した鍛錬で外国人選手にも当たり負けしないパワー、スピードを身につけた。武器はリーグ屈指の高いディフェンス力だ。
EVESSA.EXEの登録選手6人のうち、今野を含む4人がBリーグの選手。根来新之助(31)、橋本尚明(26)、波多野和也(37)のほか、後半戦には3人制の日本代表候補、藤高宗一郎(27)も参戦する。いずれも大阪エヴェッサに在籍経験があり、今野がGMとして選び、声をかけた選手たちだ。
3×3のリーグ事務局によると、リーグは14年に7チームで発足。五輪の追い風もあり昨季は36チームに増え、今季は4カ国、計72チームとさらに拡大。Bリーグ閉幕後のオフに3×3に挑戦するBリーガーも昨季の1.5倍、約60人に増えた。
EVESSA.EXEは5月9日に始動。おおきにアリーナ舞洲(大阪市此花区)で3×3の戦術を確認し、実戦練習も行った。コートの広さは半分だが、「体力的には意外ときつい」と今野。攻守切り替えのスピードが速く、攻撃開始からシュートまでの制限時間は5人制の半分の12秒。試合は10分以内と短いが、展開は目まぐるしい。
ただ、観客にはそこが魅力になる。試合は商業施設の広場などで行われるため、買い物の合間などにちょっと足を止め、気軽に観戦することができる。
今季の関西の試合会場は、ららぽーと甲子園(6月9日、兵庫県西宮市)、神戸ハーバーランド(7月28日、神戸市中央区)、平安神宮前(8月18日、京都市左京区)、ららぽーとEXPOCITY(8月25日、大阪府吹田市)の4カ所。今野は「レベルの高いプレーを見てもらい、そこからBリーグへの関心も高まれば」と相乗効果を期待している。
(影井幹夫)