豊田合成、山形のスタートアップに5000万円出資
豊田合成は15日、次世代自動車の開発に向けて、光学技術に強みを持つ山形県のスタートアップに出資したと発表した。ハンドルやフロントグリル(前方の格子状の部分)といった内外装部品にセンサーなど電子部品を組み合わせた商品を開発する。次世代自動車に向けた研究開発費がかさむなか、グループ外企業とも協力して効率的に研究開発を進める。
IMUZAK(イムザック、山形市)に5000万円を出資する。出資比率は19.1%になる。周囲の車や歩行者の認識に必要な赤外線を透過する外装部品や、光で操作する内装部品をデザイン性と両立させて開発する。
豊田合成は1月、スタートアップに投資する部署を新設しており、今回が初の出資案件となった。この案件を含め、2020年12月までに30億円を投資する計画だ。
イムザックは15年設立のスタートアップで、光学技術やナノテクノロジーを使った機械加工やレーザー加工などに強みがある。これまでに経産省から、曇り止めや反射防止の機能を備えた医療用レンズの研究開発で支援を受けている。
トヨタグループでは、電動化や自動運転など次世代自動車の研究開発が進むなかで、スタートアップとの提携が増えている。トヨタ紡織は内装システムの開発で技術開発スタートアップのティアフォーと提携した。豊田通商も20年3月期から2年間でスタートアップに60億円を投資する考えを示している。