被災農家、豊作祈り田植え 北海道厚真町
昨年9月の地震で36人が亡くなった北海道厚真町で11日、田植えが始まった。土砂崩れの被害が田んぼの大部分に及び、今年の営農を断念した農家もある。町内の仮設住宅に暮らす農業、森田明央さん(52)は「田植えができることに感謝。無事に豊穣(ほうじょう)の秋を迎えられるよう祈っている」と力を込めた。
この日は晴天に恵まれ、水が張られた田んぼで田植え機が行き来し、ブランド米「ななつぼし」の苗が整然と並んだ。流入した土砂を取り除き、森田さんの所有する7ヘクタール全てで作付けが可能となった。
人口4500人の同町で稲作は主力産業。町によると被災農地約268ヘクタールのうち水田約130ヘクタールで今年の作付けができない。土砂の撤去作業は今年中に終えるとしている。〔共同〕