北海道銀4期ぶり最終増益、前期単独決算
北海道銀行が10日発表した2019年3月期の単独決算は、税引き利益が前の期比33%増の110億円だった。最終増益は4期ぶり。米国債などの売却損が膨らんだ前の期から一転して前期は売却益が上回った。
前期の経常収益は755億円(3%減)。貸出金残高は中小企業向け、個人向けともに伸びたが、長引く低金利で本業の収益力は低下している。
債券の損益を除いたコア業務純益は10%減の164億円だった。マイナス金利政策で貸出金利息が減り、株安で投資信託販売も伸び悩んだ。店舗機能の見直しや後方事務の集約といったコスト削減でも補えなかった。
20年3月期の税引き利益は前期比9%減の100億円を見込む。貸出金利回りの低下に加え、システム関連の経費がかさむ。笹原晶博頭取は記者会見で「マーケット環境に左右されずに手数料ビジネスを伸ばせるようにしたい」と話した。
同日発表したほくほくフィナンシャルグループの19年3月期の連結決算は、経常収益が1836億円(前の期比2%増)、純利益は同15%増の243億円だった。