LIXIL投資家、臨時総会の請求取り下げ
トップ人事の混乱が続くLIXILグループを巡り、海外の機関投資家らは9日、潮田洋一郎会長兼最高経営責任者(CEO)らの取締役解任に向けた臨時株主総会の招集請求を取り下げた。ただ、潮田氏らと前社長兼CEOの瀬戸欣哉氏との経営権を巡る対立は深まっている。6月開催の定時株主総会に向け株主の支持を求める両陣営の動きが本格化しそうだ。
臨時総会の開催を求めていたのは、英マラソン・アセット・マネジメントなど海外の機関投資家4社。取り下げた理由は「潮田氏が20日付で取締役を辞任することが書面で確認できた」ためなどとしている。LIXILからも招集請求の取り下げを求められていた。
LIXILが昨年10月に発表した瀬戸氏から潮田氏へのCEO交代を、機関投資家は「不可解」と問題視。5月中下旬をメドに臨時総会を開催するよう求めていた。
今後の焦点は定時総会に移る。会社提案の取締役候補を決めるLIXIL指名委員会では瀬戸氏らの提案と別の取締役候補案を検討している。両陣営により、経営権を巡る委任状争奪戦が繰り広げられそうだ。
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