「一帯一路」低姿勢の中国、したたかなアジア
アジア総局長 高橋徹
中国の広域経済圏構想「一帯一路」が2013年に始動してからまもなく6年になる。中国の思惑通りか否かにかかわらず、チャイナマネーに群がる世界各国の動きは、陰りが見えるどころか、むしろ勢いを増している感がある。
4月25日から3日間、北京で開かれた一帯一路の第2回国際会議から、そんな印象を受けた。100を超す参加国の中で、首脳がはせ参じたのは3分の1の37カ国。29カ国だった17年5月の第1回会議を...
経済が成長し目まぐるしく変化するアジアの国々。米国と中国の超大国同士の貿易摩擦が激しくなる中、その狭間に位置するアジアにも余波が及んできた。現地の政治・経済の今を切り取る。