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借金8のどん底から8連勝 捕手王国広島の底力

編集委員 篠山正幸

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借金8のどん底から、8連勝で盛り返した広島の反攻の立役者になったのが、会沢翼、石原慶幸らの捕手陣だ。3試合連続の完封を含む連勝の中身は捕手というポジションの重みを、改めて教えてくれる。

開幕から5カード連続で負け越しというスタートとなった王者、広島。盛り返しの起点になったのは石原の一打だった。

空気を変えた決勝打

開幕6カード目の巨人2連戦(4月16~17日)の初戦に敗れ、2戦目も八回に2-4と勝ち越しを許した。迎えた九回。6カード連続の負け越しが迫ったその時、打線が目覚めた。野間峻祥、安部友裕の連打から、内野ゴロと菊池涼介の適時二塁打で同点。そこで打席に立った途中出場の石原が中前に運び、一気に逆転した。ここから広島の快進撃が始まった。

チームの空気が変わった。「個人的には石原さんのヒット(から)だと思う。あれでみんな胸が熱くなった。みんな勇気をもらった」と話したのは23日、サヨナラ安打を放って5連勝目をもたらした小窪哲也だ。

広島ひと筋18年。昨季限りで引退した新井貴浩さんのような、表だったリーダーシップはみせないが、苦しい時代からチームの礎石となってきたベテランの存在は大きい。その一打はチームの求心力を高め、ただの1勝にとどまらないものをもたらした。

2016年以来優勝し続けている広島。12球団随一ともいえる捕手陣の層の厚さが、この「王朝」を支えている。正捕手の会沢に石原、そして磯村嘉孝。石原は年齢的にフル出場には耐えられないかもしれないが、磯村は他球団なら、もっと出場機会が与えられるはずの実力を備えている。

打撃は二の次で、リードを含む守りが第一とされる捕手だが、広島の捕手は打撃もいい。磯村は今季初先発となった23日の中日戦で、一時は勝ち越しとなるソロを放った。

鳴り物入りで昨年入団した中村奨成はまだまだこれからだが、4年目の船越涼太、3年目の坂倉将吾を含め、打力を備えた捕手が、いつでも取って代わる構えで控えており、守れるだけでは広島の捕手は務まらない。

連勝への起爆剤となった石原から、バトンを受け継ぎ、けん引したのが会沢。8連勝中、22打数7安打の打率3割1分8厘。連勝前に1割9分5厘だった打率を2割3分1厘まで戻してきた(4月28日現在)。

 19日のDeNA戦ではサヨナラ打、25日の中日戦では0-0の投手戦にけりを付ける2点打と、勝負強さが光る。27日のヤクルト戦、2-0と相手を突き放した九回の適時打も、守護神、中崎翔太がまだまだ安定していないことを考えると、大きな一打だった。

ほかにももちろんヒーローはいるが、この数年、下位打線のポイントゲッターとして、打線の厚みを支えてきた「打者会沢」の復調と、チームの上昇カーブが重なっていることは見逃せない。

際立つインサイドワーク

リードもさえている。24~25日、そして27日まで、3連続完封試合は会沢のインサイドワークがもたらしたものといっても過言ではなかった。

24日は野村祐輔からヘロニモ・フランスア、一岡竜司のリレーで零封。23日にソロ2発を食らった中日・平田良介に、まともなスイングをさせなかった。緒方孝市監督は「両サイドに低めにコントロールできていた」と野村の制球をたたえたうえで「息の合ったリードで、ゴロアウトが取れた」と会沢をねぎらった。

大瀬良大地が中日を完封した25日も、緒方監督は会沢を称賛した。「ナイスリード。インサイドと外のボールを(うまく)使い分けてくれた」。2日連続で、会沢の働きに言及したあたり、よほど得心するものがあったに違いない。

27日、会沢は先発の床田寛樹らと組んでヤクルトを零封した。序盤、制球にばらつきがあると不安げだった床田に、会沢は「左打者のインコース、右打者のアウトコースは決まっているから、気にしないで行こう」と声をかけたという。

この一言に励まされた左腕は7回無失点の投球で4勝目。左肘の腱(けん)の再建手術から、再起を果たし、投手陣の柱になろうとしている3年目の床田。頼もしい付添人が、その歩みを支えている。

捕手がいかにすぐれた頭脳を持っていたところで、投げる方にちょっとした制球ミスがあれば、水の泡だ。「捕手中心主義」の野球観は日本ならではのものでもあるらしく、データに基づき、自動的に配球も決まってくるようなメジャーでは捕手は捕手以上のものでもなく、それ以下のものでもない。

だが、会沢を中心とする広島の捕手陣を見ると、やはり捕手がしっかりしたチームは強い、と実感させられる。丸佳浩の移籍がどう影響するかが、今季の焦点となるのは当然として、中長期的にみれば、広島の本当の正念場となるのは、この捕手陣が、移籍や故障など、何らかの形で崩れたときかもしれない。

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