四国電、14%減益 19年3月期、原発再稼働の遅れ響く
四国電力が26日発表した2019年3月期の連結純利益は169億円で前の期に比べ14%減少した。伊方原子力発電所3号機(愛媛県伊方町)の再稼働が遅れて前の期より稼働日数が1カ月ほど少なく、火力発電所の燃料費など需給関連費の増加が収益を圧迫した。
売上高は7372億円だった。連結対象に2社が新たに加わったことなどで1%の増収となったが、主力の小売販売収入は3%減と電力自由化による経営環境は厳しい。小売販売は卸販売と比べて利幅が大きく、経常利益は10%減の251億円と落ち込んだ。
19年3月期の伊方原発3号機の稼働は約5カ月間だったが、20年3月期は約9カ月間の稼働を見込む。火力発電所の燃料費が減って収益面ではプラスとなるが、小売販売収入の減少がこれを帳消しにする。四国電は今期の純利益を横ばいの170億円と予想する。