北ガスの純利益が過去最高に、前期は82%増

北海道ガスが26日発表した2019年3月期の連結決算は、純利益が前の期比82%増の35億円と過去最高を更新した。ガスと電力はいずれも顧客数が拡大。北海道電力と折半出資で設立した石狩LNG桟橋（札幌市）に液化天然ガス（LNG）をタンカーから受け入れるための桟橋設備を売却し、6億5700万円の特別利益を計上した。

売上高は17%増の1211億円と、2期連続で過去最高だった。電力の顧客件数は4割増え、14万件を超えた。家庭向けの対面販売を強化し、他社からの乗り換えが増えた。ガスも顧客の新設件数が4年連続で1万件を超え、57万件に達した。気温や地震の影響で使用量は落ち込み、ガス販売量は横ばいだった。

20年3月期は売上高が前期比7%増の1300億円、純利益は14%減の30億円を見込む。ガスの販売は伸びるが、社屋の移転費用がかさむ。札幌市内で記者会見した大槻博社長は「風力など再生エネルギー電源の整備も検討したい」とした。