新侍従長に小田野氏 現東宮大夫、円滑始動狙い
5月1日の皇太子さまの即位に伴い、新天皇を補佐する側近トップの侍従長に小田野展丈東宮大夫を充てる人事が23日、閣議で決まった。退位後に上皇となられる天皇陛下を補佐する上皇侍従長には、河相周夫侍従長が就く。いずれも1日付で、新天皇による認証式が皇居で行われる。
小田野氏は外務省出身で、宮内庁では儀式を担う式部官長や皇太子さまの側近部局である東宮職の長、東宮大夫を歴任。侍従長は過去2代、同省事務次官出身者が続いていたが、皇太子さまに最も近い小田野氏がそのまま支え、現侍従長の河相氏を上皇職トップにスライドすることで、代替わり後の活動を円滑に進める狙いがある。
侍従次長には加地正人東宮侍従長、上皇侍従次長には高橋美佐男侍従次長が就く。皇位継承順1位の皇嗣となる秋篠宮さまとご一家を支える最側近の皇嗣職大夫には、加地隆治宮務主管が就く。
名川弘一皇室医務主管は退官。後任は、2012年2月に陛下の心臓バイパス手術に関わった永井良三自治医科大学長が務める。
小田野 展丈氏(おだの・のぶたけ=侍従長)70年(昭45年)慶大経卒、外務省へ。ミャンマー大使や欧州連合(EU)政府代表部大使などを歴任。16年5月に東宮大夫。岩手県出身、71歳。
河相 周夫氏(かわい・ちかお=上皇侍従長)75年(昭50年)一橋大経卒、外務省へ。北米局長などを経て外務事務次官。15年5月に侍従長。東京都出身、66歳。