東北電力東通原発、追加調査現場を公開
東北電力はこのほど東通原子力発電所で3月下旬から始めた追加地質調査の現場を報道陣に公開した。同社は原子力規制委員会による新規制基準の安全審査で、原発敷地の一部を通る「一切山(ひときりやま)東方断層」は震源として考慮する活断層に該当しないと主張している。ただ、同委員会から説明が足りないと指摘されており、同社は追加の地質調査でデータを補充して説明性の向上を図る。
追加の地質調査は、反射法地震探査とボーリング調査の2つ。反射法地震探査は起震車で人工的に路面に振動を与えて地下から反射してくる反射波を受振機材で計測して地下の構造を解明する。同原発の西側を南北に通る国道の東通村猿ケ森・六ケ所村泊の間、総延長約40キロメートルの範囲で実施している。
ボーリング調査は一切山東方断層を直接確認するため。掘削深度を150、300、600メートルの3カ所で実施する。反射法の測定データと照合、反射法の正しさを確認して、これまでの主張を補強していく考えだ。調査は9月まで続く予定。