衆院2補選21日投開票 参院選の前哨戦、与野党が最後の訴え
衆院大阪12区と沖縄3区の両補欠選挙が21日、投開票される。与野党は夏の参院選の前哨戦とみて最後の訴えをした。
大阪12区は自民党の北川知克氏の死去に伴うもので4氏が争う。自民党はおいの新人、北川晋平氏を擁立し公明党が推薦した。日本維新の会は新人の藤田文武氏を擁立した。出馬のため衆院議員を辞職した元総務相の樽床伸二氏と、共産党の宮本岳志前衆院議員もそれぞれ無所属で出馬する。
各陣営は20日、各地で最後の訴えに臨んだ。
安倍晋三首相は同日、9日の告示後に初めて大阪府に入った。寝屋川市の演説では6月末に大阪で開く20カ国・地域(G20)首脳会議に触れ「より良い世界をつくるために結果を出す」と強調した。四條畷市、大東市を含め3カ所で街頭に立った。公明党の太田昭宏前代表もマイクを握った。
維新代表の松井一郎大阪市長は四條畷市で10月の消費税増税の凍結と国会議員の定数削減を主張し「国会議員は改革しない。ごまかしはダメだ」と語った。吉村洋文府知事も演説に立った。
宮本氏の応援には共産党の志位和夫委員長と自由党の森裕子幹事長が駆けつけた。志位氏は寝屋川市で、自民党の萩生田光一幹事長代行が消費税増税延期に言及したことに触れ「こんな時に増税できるわけがない」と訴えた。
樽床氏は寝屋川市で「政党の論理しかないという政治の体質に穴を開ける」と支持を呼びかけた。
沖縄3区補選は県知事に転出した玉城デニー氏が衆院議員を失職したのに伴う選挙で、与野党一騎打ちの構図だ。選挙区内に米軍普天間基地(沖縄県宜野湾市)の移設先である名護市辺野古があり、移設問題が争点だ。
自民党は島尻安伊子元沖縄・北方相を擁立した。立憲民主党や共産党など辺野古移設に反対する「オール沖縄」勢力は無所属新人の屋良朝博氏を支持した。