医薬品生産額、富山が2位に 17年 静岡に首位譲る
厚生労働省が17日に発表した薬事工業生産動態統計によると、2017年の富山県の医薬品生産金額は前年比5.2%増の6540億円だった。全国の伸び率は上回ったが、2割超増えた静岡県に首位を譲り、都道府県別で2位に転落した。16年までは2年連続で1位だった。
国内医薬品生産額は前年比1.5%増の6兆7213億円だった。一部で薬の過剰投与の見直しの動きがあるが、高齢化の進展のため医薬品の需要は依然として堅調で、前年実績を上回った。
富山県のシェアは0.34ポイント高まり、9.73%だった。新薬より価格の安い後発医薬品の生産が盛んな富山県では医療費削減の流れが追い風となり、全国を上回るペースで生産が増えた。石井隆一知事は「さらに飛躍するためには海外市場への進出などが重要」とコメントした。
ただ静岡県は24.3%増の6820億円と生産額を伸ばしたため、富山県は首位を譲った。大手製薬会社が工場を構える静岡県では高額医薬品の生産が好調だったとみられる。
北陸3県では福井県が13.6%増の1109億円で19位、石川県が5.8%減の1106億円で20位だった。