バンカメ最高益 1~3月期、資金需要強く
【ニューヨーク=後藤達也】米大手銀行バンク・オブ・アメリカが16日発表した1~3月期決算は、純利益が前年同期比6%増の73億1100万ドル(約8200億円)となり、過去最高を更新した。堅調な米景気を背景に企業や家計の借り入れ需要が引き続き強く、金利収入が伸びた。コスト削減で採算も改善し、トレーディング収益の悪化を補った。
貸出金利と調達金利の差である利ざやは2.51%と前年同期より0.09ポイント上昇した。トレーディング収益は株式売買手数料の低迷で17%減の35億ドルにとどまったが、利払いを除くコストを6億1800万ドル削減。1株あたりの利益は0.70ドルと前年同期より13%増え、市場予想平均(0.66ドル)も上回った。
ブライアン・モイニハン最高経営責任者(CEO)は「金融市場の環境は厳しかったが、どのような状況でも安定的な収益を生み出せるよう事業を最適化している」と述べた。米景気については「経済成長や消費者の活動は引き続き堅調で、あらゆる規模の企業が資金を借り入れ、経済をけん引している」と語った。
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