AI普及でも人の価値高まる 生産性本部がNYで会合
【ニューヨーク=大島有美子】日本生産性本部は12日、米調査会社のコンファレンスボードと組み、米ニューヨークで経営者会合を開いた。デジタル化や人工知能(AI)の活用が進む中でも人の仕事の価値は高まるといった意見が数多く出た。
日本からはキッコーマンの茂木友三郎名誉会長や、経営共創基盤の冨山和彦最高経営責任者(CEO)らが出席。会合後の記者会見で、帝人の大八木成男相談役は「日米の課題は共通している」との認識を示した。
米経済開発委員会でトップを務めるベイリー氏は「効率化に焦点が当たりがちだが、新しいビジネスモデルを生み出すことが大事」と強調。AIなどの普及に伴う働き方の変化に「企業が追いついていない」(米派遣会社ケリーサービス社のカムデン前CEO)と述べた。
日本の時間当たり労働生産性は米国より低い。冨山氏は「グローバル化で受ける影響は日米で同じだが、日本は新陳代謝がなさすぎる」との危機感を示した。