首相「襟正し信頼回復を」 桜田前五輪相辞任で
安倍晋三首相は12日の閣議後の閣僚懇談会で、東日本大震災の被災地への配慮を欠いた発言をした桜田義孝氏の五輪相辞任に関し「一層身を引き締め、しっかりと襟を正し信頼回復に努めたい」と述べた。被災者に謝罪したうえで「閣僚全員が復興相であるとの意識を改めて深く胸に刻んでほしい」と呼びかけた。
渡辺博道復興相は12日の閣議後の記者会見で「被災地の方々を傷つける不適切な発言。被災者の方々におわびする」と陳謝した。信頼回復に向けて緊張感を持って職務に取り組む意向を示した。
桜田前五輪相は自民党議員のパーティーで「復興以上に大事なのが議員」と発言した。2020年の東京五輪・パラリンピックは震災からの復興に取り組む姿を世界に示す「復興五輪」と位置付けられている。渡辺復興相は「復興と五輪をいかに結びつけるかは重要な問題だが、五輪の担当者の意識が希薄だったことは残念でならない」と述べた。